予防・メインテナンス
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患者さんの「今ある歯を一生保つ」ために
「患者さんの、今ある歯を一生保つこと」。当院ではこれがもっとも大切であり、患者さんと一緒にこの実現に取り組んでいくことが私たちの役割であると考えています。
そのため「予防」を重視していますが、予防するにはまず「しっかり治療すること」が前提です。なぜなら「疾患を治す努力をせずに予防する」というのは、あり得ない話だからです。まず「しっかりとした治療」ありきの「予防」である点を、忘れず取り組んでいきたいと考えています。そしてこれは、患者さんにもわかっていただきたい点だといえます。
ただし、治療にも限界があるのが事実です。状況によっては、患者さんのご希望を考慮して延命処置を選択する場合もありますのでご理解ください。
高い予防技術を持つプロフェッショナルである歯科衛生士が担当
予防で大切なのは、まずしっかりとした歯周治療をすることにあります。しかし治療にも限界があるためすべて完治するわけはありませんが、第一段階として大変重要だといえるでしょう。
なお当院における予防の取り組みは、言うまでもなく患者さん一人ひとりのお口の状態に合わせたものとなります。「歯並び」「噛み合わせ」「歯の本数」が異なるのはもちろん、「虫歯リスクが高い」「歯周病リスクが高い」もしくは「その両方が高い」、さらに「全身疾患がある」など、患者さんによって注意していくべきことは同じではないからです。
当院では歯科衛生士に対し勉強会などを通じてきちんと教育しており、全員が一定の知識・技術を有しています。患者さんごとに異なる注意点や行うべき予防策を理解して施術にあたりますので、安心してお任せください。
「現状」と「これから」を患者さんと共有
予防には、患者さんと歯科衛生士が同じ方向を向いて取り組むことが大切です。そこで当院では患者さんへのご説明をしっかり行っています。今後のリスクを見逃さずにきちんと把握し、それをお伝えする。それにより、患者さんご自身にお口の状態をご理解いただき、やるべき予防策を共有・継続していきます。
何より、「ずっとメインテナンスに通っていたのに、どんどん悪くなってしまって……」といったことがないよう、常に患者さんと向き合うことを大切にしています。
~全ユニットに「エアフロー」を設置しています~
当院では、すべてのユニットに「エアフロー」という歯面清掃器を完備しています。歯にやさしく、確実にプラーク(歯垢)を取り除くことが可能な機器です。すべての患者さんに適しているわけではありませんが、当院では患者さんの状態に合わせて適宜使用し、予防につなげています。
当院で行っている予防歯科メニュー | |
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ブラッシング指導 きちんとブラッシングしているつもりでも磨き残しはできてしまうもの。なるべく汚れを残さないようにするために、当院では正しいブラッシングの方法を指導しています。毎日の正しいケアは口腔衛生に不可欠です。 |
PMTC プラークや歯石といった毎日のブラッシングでも落としきれない汚れを、特殊な機材を使用して効果的に取り除きます。汚れをしっかりと除去することで、歯は白さと輝きを取り戻します。 |
スケーリング スケーラーやハンドスケーラーといった器具で、主に見えている部分のプラークや歯石を取り除きます。 |
フッ素塗布 フッ素には歯の再石灰化を促す作用があるので、フッ素を塗布すると小さな破損は自然に修復されます。また、フッ素によってエナメル質が強化されるので、虫歯に対する抵抗力が高まります。 |
当院の予防メインテナンスの流れ
STEP01 歯周検査
予防処置は、その時点の口腔内の状態を確認し、それに応じた方法で行うことが大切です。そのため歯周検査は欠かせません。
STEP02 口腔状態の説明
検査結果をもとに、口腔内の状態が「よい」のか「悪い」のか、悪化している部分が「ある」のか「ない」のかといったことをお伝えします。
STEP03 プラーク(歯垢)の染め出し
必要に応じ、染め出し液を使いプラーク(歯垢)を見える化することで、磨きにくい部分を知っていただきます。また、施術する歯科衛生士がプラーク(歯垢)を取り残さないためにに、染め出しを行う場合もあります。
STEP04 ブラッシング指導
歯周検査とプラーク(歯垢)の染め出しを行った結果、悪くなるリスクが高いと思われる箇所や、注意してブラッシングしていただきたい部分についてご説明します。また、その方に合った歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスのほか、リスクに応じたブラッシング剤や洗口剤などもご案内します。
ご使用中のケア用品に関するご相談への対応やアドバイスもさせていただきますので、お気軽におたずねください。
STEP05 PMTC
超音波スケーラー、PMTCコントラと研磨剤、またエアフローを用いて、歯ブラシだけでは落とせない強固に付着したプラーク(歯垢)や、歯周ポケット内の歯垢などを除去します。徹底的にきれいにすることにより虫歯や歯周病のリスクを減らすことができます。
STEP06 フッ素塗布
虫歯のリスクがある箇所には、予防処置として高濃度のフッ素塗布を行います。歯の再石灰化を促す作用があるフッ素を塗布すると、歯の小さな破損(脱灰)は自然に修復されます。またフッ素によりエナメル質が強化され、虫歯への抵抗力を高めることが期待できます。また虫歯のリスクがある箇所には、予防処置として高濃度のフッ素塗布を行います。
STEP07 次回メインテナンス時期のご案内
次回メインテナンスまでの適正な間隔は、その時点の状態によって異なります。そこで、患者さん一人ひとりに合ったメインテナンス時期を、理由をお伝えしながらご提案します。
患者さんご自身の予防意識と定期メインテナンスの重要性
予防にあたっては、まず虫歯と歯周病の原因、そして予防の大切さを理解し、ご自身で意識的に取り組んでいただくことが重要です。そこで当院では、初診時や通院初期の段階で、すべての患者さんに虫歯や歯周病の成り立ちを必ずご説明しています。
とくに歯周病は、大変再発しやすい病気です。一生歯を保つには、定期的なメインテナンスで予防を継続することが不可欠であることをご理解いただきたいと考えています。